小川和幸info
ANA Windsurfing World Cup 横須賀大会5日目!
2017.05.15
11日(木)から開催されている『ANA Windsurfing World Cup 横須賀大会』はきょうで5日目を迎えました。
きょうは朝から雲が多かったですが、ときおり太陽が出て、日が差したこともありました。でも、厚い雲がやってきて、今にも雨が降りそうなときもありました。
ただし、雨は降ることはなく、何とかお天気は持ったという感じでした。
風は、東海上へ低気圧は遠ざかったので、朝のうちは北東寄りの風が弱く吹いていましたが、西から近づく気圧の谷の影響で徐々に東~南東寄りに変わり、午後からは南~南西寄りの風に変われば、多少上がってくる予想も出ていたので、選手もスタッフも、そしてきょうも多く訪れていたギャラリーの皆さまも期待していました。
ちなみに週末は日曜日だけで15,000人程度の来場客があったようなので、きょうもそれ同様に多かったと思われます。
風は南東~南寄りに変わりはじめ、それと同時に多少風も上がったのですが、スラロームができるほどのミニマムウインドの7ノットを超えることはなく、依然としてウェイティングに入っていました。
でも、午後2時ころを過ぎると、もう少し上がってきて、何とかフォイルであれば入りそうということで、スタンバイがかかり、海上にはフォイルでプレーニングする選手も多くなってきていました。
きのう3レースを消化しているフォイルレースですが、海上にはマークもセッティングされ、いよいよ第4レースの始まりです。
風もスラロームレースができるほどの風には達していませんが、何とか5~8ノットということで、フォイルレースは第4レースが始めるとそのまま第5レースへ突入し、さらには第6レースを終えて、途中で風が落ちてキャンセルとなる場面もありましたが、何とか再レースを行うことができ、そのまま次はスラロームのウェティングに再び入るのかと思いきや、なんと第7レースまで続けて行われました。
きょう活躍したのは、第6レースでトップフィニッシュし、第5レースと第7レースで2位をとったAntoien Questel(FRA-99)。彼は、きのうの3レースのうち第3レースでトップフィニッシュし、第2レースで2位をとり、あとの第1レースと第4レースは捨てレースとすることができたので、総合でもトップとなっています。
また、きょうにトップフィニッシュを第4レースと第5レースの2回とり、第6レースでも2位となったSebastian Kornum(DEN-24)。彼は、きのうも第1レースで2位、第2レースでも3位と、総合で2位となっています。
そして、きのうまでトップを維持していたAntoine Albeau(F-192)は、第4レースは13位と出遅れ、第5レースでも3位、第6レースでも4位、第7レースでも3位となり、抜群な安定したスタートは観れず、その後人一倍体格を生かしたデカいセールでスピードに乗ったものの、トップに躍り出ることができず、総合でも3位となっています。
全7レースを終えた段階での順位は以下の通りです。
1.Antoine Questel(FRA-99)
2.Sebastian Kornum(DEN-24)
3.Antoine Albeau(F-192)
4.Gonzalo Costa Hoevel(ARG-3)
5. Mateus Isaac(BRA-767)
6.Malte Reuscher(GER-777)
7.William Huppert(FRA-330)
8.Maciek Rutkowski(POL-23)
9.Nicolas Warembourg(FRA-531)
10.Amado Vrieswijk(NB-20)
フォイルレースの4レースを消化した後、風が少し上がってきたので、選手たちはスラロームでスタンバイがかかるかと海上へ出ていき、沖合ではプレーニングする選手も多くなってきたので、そろそろスラロームレースもスタートするかと誰もが期待していたのですが、時刻はすでに午後5時を回っていて、風は6~9ノット、もしくは5~10ノットまで上がっていたのですが、やはりミニマム7ノットを下回っているということで、きょうは終了。
さて、あすでこの24年ぶりに日本で開催されたワールドカップも最終日を迎えます。
あすは日本海の低気圧が日本の東海上へ抜けて東から近づく高気圧に覆われる見込みです。
(5月16日(火)午前9時予想天気図)
風は、日本の東海上へ抜ける低気圧から伸びる前線が未明に抜けていきそうなので、朝のうちは北東寄りの風が多少強めに吹く可能性があります。
ただし、その後徐々に弱まり、午後にかけて東~南東寄りへ変わりつつ、あまり強まりそうもありません。
あすはスキッパーズミーティングが午前8時30分で、早ければ午前9時にはレースがスタートされる予定です。
最後の最後で神風が吹き、スラロームレースが行われ、日本勢の活躍に期待したいと思います。
頑張れニッポン!
(本大会で出場しているチームニッポンのメンバーたち)
文・写真:OCEANS MAGAZINE
気象情報提供:WATER KIDS JAPAN
小川和幸気象予報士
5月15日(月)午後9時発表
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OCEANS WATCHER
小川和幸
気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長
OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360
大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。
現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。