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小川和幸info

ANA Windsurfing World Cup 横須賀大会最終日!

2017.05.16

さて、11日(木)から津久井浜海岸にて開催されていた『ANA Windsurfing World Cup 横須賀大会』は、きょうでいよいよ最終日となりました。

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最終日のきょうは、日本海にあった低気圧が日本の東海上へ抜け、西からは高気圧が張り出し、朝のうちは雲が多かったものの次第に晴れ間も出てきて、最終日にふさわしい良いお天気となっていました。

風は、朝のうちは弱い北東寄りの風でしたが、昼ごろにかけて徐々に東~南東寄りに変わりましたが、あまり強まることはないということで、スラローム、およびフォイルレースのウェティングが続いていた中、きょうも多くのギャラリーの方々が来場していただいていたので、急遽SUPレースを行うことに。

今大会ではこのSUPレースは2回目で、いずれもファンレースでありながら1,000ユーロ(約12万円程度)が優勝チームに与えられるということで、参加者は皆真剣そのものでした。

今回も今大会の出場者の中から参加者を募り、4人一組で4チームのトーナメント制で行われました。

中でも、スラロームで暫定1位のSarah Quita Offringa(ARU-91)はかなり本気で、大きな体格を生かして力強い漕ぎ方で、会場を盛り上げていました。

 

SUPレースが終えるころ、海上へ目をやると、すでにフォイルでプレーニングしている選手も多くなり、フォイルレースのスタンバイがかかりました。

海上は、3~6ノットということで、フォイルであれば十分な風が吹いていたようです。

このまま風が上がってくれば、ウイメンズの第2レースの続きも行う可能性もある、というアナウンスもあり、風が吹きあがることに誰もが期待していました。

その後、午後2時30分ころには、本日最初のフォイルレースの第8レースがスタート。

しかし、ゼネラルリコールで再度スタートのやり直しです。

その後、すぐに再スタートを切ったものの、再びゼネラルリコール。しかも、今回は暫定1位となっていたAntoine Questel(FRA-99)がなんとリコールで失格です。

会場内ではざわめきが起きました。

これで、彼が1位となるためには、ほかの追随する選手が大きなミスをしない限り、かなり厳しくなります。

そして、再々スタート。

しかし、なんとここで風が落ちてキャンセルに。

その後、風が上がるのを待って再びスタートを切るものの、やはり風が落ちてしまい、再びキャンセルに。

風はなかなか上がらず、しばらく風が上がるのを待っていましたが、風は一向に上がってこないので、一時選手たちはビーチへいったん帰ることに。

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すでに時刻は午後3時を回っていて、このまま風が上がらなければ、午後4時から予定どおり表彰式が行われますが、風がもし上がってくれば、レースをスタートさせる可能性もありました。

でも、やはり風は上がらないということで、午後4時から表彰式が行われることとなりました。

 

まずは、横須賀市長であり、本大会の実行委員会会長でもある吉田雄人様のご挨拶です。

今回の大会では、6日間にわたり、約5万人の来場者数があったことが告げられました。

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続いて、PWA会長のJimmy Diazのご挨拶。

24年ぶりに日本でワールドカップが行われたことに対する感謝と、今後24年は日本で開催し続ける約束をしてくれました!

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そして、いよいよ表彰式です。

まずはフォイルレースの表彰から。

優勝は、Antoine Questel(FRA-99)

2位は、Sebastian Kornum(DEN-24)

3位は、Antoine Albeau(F-192)

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優勝したAntoine Questelは、第8レースがもし行われていたら、優勝を逃していたかもしれません。

でも、結果優勝したということは、彼は実力ももちろんですが、やはり運も持っているのでしょう!

 

続いて、スラロームのウイメンズの表彰です。

優勝は、Sarah Quita Offringa(ARU-91)

2位は、Delphine Cousin Questel(FRA-775)

3位は、Lena Erdil(TUR-33)

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最後は、スラロームのメンズの表彰です。

優勝は、Julien Quentel(SXM-421)

2位は、Jordy Vonk(NED-69)

3位は、Antoine Albeau(F-192)

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きょうのPWA記事は、

https://www.pwaworldtour.com/index.php?id=35&tx_news_pi1%5Bnews%5D=4052&tx_news_pi1%5Bcontroller%5D=News&tx_news_pi1%5Baction%5D=detail&cHash=98ee6147f058b217e6a9cae8d477261c

詳しいリザルトは、

https://www.pwaworldtour.com/index.php?id=38&tx_pwaevent_pi1%5BshowUid%5D=262&cHash=73f499c726fd9c064c5dae183139e283

 

6日間行われた本大会でしたが、風が予報通りにあまり吹かず、韓国に続いて成立しない可能性もあるのかも、と頭をよぎった方も少なくなかったと思いますが、終わってみれば、週末に合わせて風が吹き、土曜日は土砂降りの中でも、風が吹きあがる中、たくさんのギャラリーの方が会場へ来場し、また、日曜日は良いお天気のもと、フォイルレースとスラロームレースの両方を行うことができ、第1レースは成立して、第2レースも途中まで行うことができ、合計では約5万人の方に来場していただき、これらのレースを見ていただき、さらには、ライブ映像などを通してもっと多くの方々がこのレースを見ていたことに、とても感謝するとともに、ウインドサーフィンを知らない方々にも、大きくアピールできたのではないかと思います。そして、それにより、このワールドカップが持つ意味を改めて確認できた大会ではなかったかと思います。

大会期間中には、風がなくてもせっかく来ていただいた方々をどうにか楽しませようと、世界のPWAと日本のJWAが一致団結して、マリンジェットでトゥーインしながらのフリースタイルを披露したり、賞金がかかったSUPチームレースも行ったり、さらにはファンレースといえども、フォイルレースをおそらく世界で初めて全7レースも行うことができ、とても内容の濃い6日間ではなかったかと思います。

また、チームジャパンの選手たちも果敢に世界に挑み、まだ世界への道のりは長いかもしれませんが、その距離は確実に短くなっていて、それぞれの選手は明確に課題が見つかり、また、新たな目標ができた選手も多くいたようです。そして、来年の日本のワールドカップはもちろんですが、これから世界へ積極的に出ていく選手も多くいるようです。特にこれからの若手の選手にも期待したいと思います。

そして、いつか世界の表彰台に日本人が上がる日もそう遠くはないように思います。

最後に、本大会をゼロから企画し、社内提案の中でその熱意が認められ、24年ぶりに日本でワールドカップを実際に開催されることに本当に尽力された全日本空輸株式会社様、および全日空の機長であり、ウインドサーファーでもある本大会の発起人の藤本氏をはじめ、横須賀市様、京浜急行電鉄株式会社様、ほか多くのスポンサーの方々に心より感謝いたします。

また、選手の皆さま、そして大会を支えてくださった地元の方々、大会運営スタッフの皆さま、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

来年もぜひこの大会がより大きく、そして素晴らしい大会となりますよう、心より願っています。

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文・写真:OCEANS MAGAZINE


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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