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小川和幸info

日本2種目でトップを保守。青島ISAFセーリングワールドカップ3日目/バルクヘッドマガジン

2015.09.19

9月18日、中国青島ISAFセーリングワールドカップ3日目。曇り空の青島は風弱く、陸上待機からはじまりました。本日の風待ち時間は長く、なか なか風が入ってきません。海に出たのは、午後1時15分過ぎ。しかし、風は吹き上がることなく、大会3日目も迫力に掛ける弱い風でおこなわれました。 (BHM編集部)

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3レースおこなわれたナクラ17級はシンガポールが絶好調。リオ五輪アジア代表に王手を掛けています。photo by Junichi Hirai

本日のMVPは、470級女子の山口祥世/畑山絵里(ノエビア)です。得意とする軽風レースで2-1位を取って総合4位(3位と同点)にあがって きました。春から海外遠征を本格的にスタートした山口/畑山は、風を捉えるのがうまく、軽風レースでは国際大会で必ず上位に入る実力があります。

日本代表最終選考となった7月の470級ヨーロッパ選手権でも前半の軽風戦でメダル圏内につけ、吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセ)を脅かしたことは記憶に新しいところです。リオ五輪の代表選考には敗れましたが、東京五輪へ向けて活動を継続しています。

青島のシフトのある微軽風戦は、彼女たちのもっとも得意とする海面でしょう。圧巻だったのは第6レースで、山口/畑山と吉田/吉岡が飛び出し、日本チーム2艇によるトップ争いが繰り広げられ、山口/畑山が接近戦を逃げ切りトップフィニッシュを飾りました。

吉田/吉岡も安定した成績(4-2位)でトップを保守。470級女子は、日本2チームによるメダル獲得の可能性も出てきました。また、レーザーラ ジアル級の土居愛実も2位の中国と1点差で首位をキープしています。中国(Dongshuang Zhang)は、昨年韓国で開催されたアジア大会の金メダリストです。

リオ五輪のアジア予選となっているナクラ17級は、シンガポールが2位にダブルスコアの差をつけて独走しています。5位の日本は、大きな差をつけられてしまいました。

「自分でヨットレースを難しくしてしまっている。相手を気にしすぎたり、潮やアプローチに気を使ったりして、自分の走りになっていない。風をとらえられていない。でも、このままでは終われない、という気持ちがあります。ふっきって走りたい」。(出艇前の後藤選手)

ワールドカップは19日が予選最終日。20日は各クラス上位10艇によるメダルレースがおこなわれます。これまで弱い風が続いている青島に、スカッとした青空と気持ちの良い風を!

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ナクラ17級、後藤浩紀/田畑和歌子。大会3日目も苦しい1日となりました。photo by Junichi Hirai

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最終マークを日本2艇が並んで回航。先行してスタートしている男子を追い抜いてしまいました。photo by Junichi Hirai

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総合1位は変わらず。現在世界ランキング3位の吉田/吉岡は自分のペースで淡々とレースを進めています。photo by Junichi Hirai

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2-1位で総合4位へ上った山口/畑山。photo by Junichi Hirai

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レーザー級のスタート。レーザー男女はチャーター艇でおこなわれています。チャーターフィーが無料ということもあって出場しやすく、アジア外からの選手も多数参加しています。photo by Junichi Hirai

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「青島は風のレーンがあり、それに乗らないと遅れていってしまう。海面を見るよい勉強になっています」とレーザー級に日本から唯一出場する安田真之助。photo by Junichi Hirai

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初日から1位をキープして走る土居愛実。2位、3位との差はわずか。残り2日間が勝負です。photo by Junichi Hirai

ISAFセーリングワールドカップ青島大会3日目成績
ナクラ17級 参加10艇
1. SIN Justin Liu / Denise Lim 1-1-1-1-1-(3)-1-3-1 10.00p
2. HKG Tat Choi Fung / Yu Ting Chan 2-3-2-2-3-(8)-2-4-2 20.00p
3. CHN Zijin Wen / Rubei Yuan 3-2-(4)-4-4-1-3-1-3 21.00p
4. THA Damrongsak Vongtim / Nichapa Waiwai 5-5-3-3-5-2-4-7-(11)OCS 34.00p
5. JPN 後藤浩紀/田畑和歌子 4-4-6-5-2-7-9-6-(11)OCS 43.00p

470級男子 参加26艇
1. ESP Onan Barreiros / Juan Curbelo Cabrera 1-4-(27)OCS-6-1-3 15.00p
2. CHN Hao Lan / Chao Wang 3-(19)-4-1-6-10 24.00p
3. AUT David Bargehr / Lukas Mahr 4-12-(17)-3-2-4 25.00p
4. JPN 岡田圭樹/吉田雄悟 9-1-10-(12)-5-6 31.00p

470級女子 参加16艇
1. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 3-2-2-2-(4)-2 11.00p
2. CHN Xiaoli Wang / Lizhu Huang 4-4-4-3-1-(5) 16.00p
3. CHN Shasha Chen / Haiyan Gao 6-1-1-(9)-7-3 18.00p
4. JPN 山口祥世/畑山絵里 (17)OCS-7-3-5-2-1 18.00p

レーザーラジアル級 参加28艇
1. JPN 土居愛実 1-(7)-3-4-5-4 17.00p
2. CHN Dongshuang Zhang 5-3-(7)-3-6-1 18.00p
3. CAN Isabella-Anna Bertold 4-(12)-2-2-2-9 19.00p
12. JPN 蛭田香名子 6-(19)-14-12-13-11 56.00p

レーザー級 参加37艇
1. GBR Lorenzo Chiavarini (17)-3-1-1-13-12 30.00p
2. FRA Jean Baptiste Bernaz 10-4-(13)-12-4-4 34.00p
3. BEL Wannes Van Laer 18-9-3-2-(19)-13 45.00p
22. JPN 安田真之助 36-18-2-27-(38)OCS-3 86.00p

◎ISAF SAILING WORLD CUP(成績、ニュース等)
http://www.sailing.org/worldcup/home.php

バルクヘッドマガジンより

http://bulkhead.jp/category/news/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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