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小川和幸info

いよいよサバニ帆漕レースは来週末に開催!

2016.06.19

いよいよ第17回サバニ帆漕レースは来週末の6月25日(土)~26日(日)に開催されます。

サバニとは、沖縄に古くから伝わる長さ5メートルから10メートル前後の帆かけ舟のことで、語源もはっきり分かってはいませんが、古くから海の民の日常の足として使われていました。そしてその船に帆をはり、櫓を舵に使い帆走していました。その帆走性能は目を見張るものがあり、このサバニは、東南アジアや、遠くアフリカでも見られたようです。戦後、アメリカ軍の払い下げのエンジンを使い始め、帆走の技術も消えようとしていました。
ただし、沖縄サミットを控えた2000年を前に「帆走」サバニの復活のレースが決まりました。2000年6月25日、梅雨明けすぐの夏至南風(カーチバイ)をうけ、16艇のサバニが、座間味島古座間味浜から那覇をめざしました。
なぜ、こうしたレースが始まったのでしょうか。

遠い紀元前3,500年ほど前に、太平洋への旅は中国東南部を起源に、台湾を経由して始まりました。アウトリガーの発明により、外洋での航海が可能になったようです。 遠い昔、まだ地球が丸いとも知らない人々は、いったいどんな知恵をもって、この壮大な海のかなたへ向かって出ていき、それも見事に目的地までの航海をやってのけたのでしょうか。そこには、きっと現代科学の物差しでは測り得ない、我々が既に無くしてしまった、現代の我々の尺度では全く想像できないほどの人間の力、そして”知恵”があったはずです。

この沖縄以外でも、遠い昔、海図も羅針盤もない時代に、ブタとイヌとニワトリ、マココヤシとパンの実を載せ遙かインドシナ半島からミクロネシア、ポリネシアを経てハワイに辿り着いたこともわかっています。
そして、沖縄の人々の中にも、そういった力を受け継いでいる人々がいました。沖縄の海人は、つい30年ほど前まで、この帆走するサバニで、漁をするため、物資を運ぶため、広大な海を自由に行き来していたのです。

こうした古来からもともと人類が持っていた自然や地球に対するものの見方や考え方、そして知恵などをもう一度、現代科学が発達して、消化できないほどの膨大な情報量に惑わされてしまっている現代人に思い出させ、さらには日本の沖縄人が乗っていたサバニという船に乗って航海をすることにより、心の奥底にある、もともと持っていた古代大和人としての誇りを眠りから目を覚まさせるために、このサバニレースが始まったのです。

 

このサバニ帆漕レースは今年で17回目を迎えます。

コースは第1回目から変わっていなく、座間味島の古座間味浜から沖縄の那覇までの25海里(約36km)を南からの風を帆に受けながら進みます。

このコースは、中世、中国と貿易を担った船のルートでもあり、太平洋戦争時には米軍が進軍したコースでもあるようです。歴史を学ぶとともに、平和を願う気持ちを込めたレースでもあります。

来週末は古来大和人からの魂を乗せた船が沖縄の海を滑走します!

今年のレースには、オフィシャル気象情報提供として、WATER KIDS JAPANが担当し、現地でサポートいたします。

現地での様子もfacebook等で紹介いたしますので、お楽しみに!

レース風景1 レース前日

レースの詳細は以下をご覧ください!

http://www.photowave.jp/sabani_s/information/index.html


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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