新着ニュース&ブログ

小川和幸info

イエール・ワールドカップ。日本、メダルレース出場を掛けて終盤へ!/バルクヘッドマガジン

2016.04.30

4月29日、フランス「セーリングワールドカップ・イエール」3日目。快晴ながらも風の弱いイエールは、前日と同じように陸上待機で始まりまし た。昼から吹き出した弱い風でレース開始。前半組のRS:X級、470級、49er級は、風が徐々に落ちる展開で1レース(49erは2レース)のみの実 施で、後半組と交代することになりました。(BHM編集部)

7Z7A8420
風下側にするすると位置取りして最高のスタートを決めた伊勢田愛。photo by Junichi Hirai

岸寄りの海面ではじまったRS:X級は、パンピングコンディションで1レースおこなわれました。減量により微軽風のスピードがアップしたという富 澤 慎は、その言葉通り、ボートスピードを得たことでレースの組み立てもよく9位に。総合順位(16位)こそ変わりませんが、微軽風域を狙ったリオ対策の効果 があらわれています。

また、RS:X級女子の伊勢田愛は、並み居る強敵のなかで風下いちばんのスタートを決め、クリアエアをつかむことに成功。タッキングポイントで、パフを掴んで上位で上マークをまわります。2上マークを8番で回航しますが、ダウンウインドで抜かれてしまい13位。

「スタートで飛び出してクリアな場所を走れたのがよかった。ダウンウインドは、セールをあおった後で止まる瞬間があり、ここで差を詰められてしま う。もったいないことをしました。今回は強風から微風まであり、自分に足りない部分がよく分かりました。毎レース、得るものがあり良い経験になっていま す」(伊勢田)

リオ五輪代表の伊勢田は、5月後半から約1カ月のリオ合宿を計画しています。本年度は、ワールドカップ・マイアミ、プリンセスソフィア杯に出場 後、このイエールが(リオ五輪までで)最後のビッグレガッタ出場になります。軽風域で手応えを感じているようで、オリンピックまでの短い期間のなかでス テップアップが期待されます。

セーリングワールドカップ・イエールは終盤戦に入りました。現時点でトップ10に入っていない日本勢は、明日30日の最終フリートレースが正念場です。実施レース数にもよりますが、よい風と成績に期待しましょう!

4J5A0287
艇数限定大会になったことで、むかしは大混雑していたレーザーのバースもすっきりしました。少々さびしい気もします。ハーバー中央は、レーザーとラジアル、470男女、ナクラ17のバースになっています。photo by Junichi Hirai

7Z7A8645
ライトウインドでボートスピードを得た富澤 慎。大会2日目も上位で上マークをまわる場面がありました。photo by Junichi Hirai

4J5A0204
伊勢田愛。昨年のオマーン世界選手権で日本人最高順位の21位を獲得して日本代表に内定しました。普段は地元・琵琶湖でトレーニングしています。photo by Junichi Hirai

4J5A0333
「初日にパターンを崩してなかなか修正できていません。きょうは8位でしたが、満足の内容ではありません。明日は調子を取り戻します」(吉田 愛)

7Z7A8791
470級男子トップ2のデッドヒート。大会3日目の軍配はクロアチアにあがりました。得点差を詰めて、その差2点に。photo by Junichi Hirai

7Z7A8840
ハーバーの東側にあたらしいスロープができ、49er級の出艇が楽になりました。photo by Junichi Hirai

セーリングワールドカップ・イエール 大会3日目成績
470男子 参加39艇
1. AUS Mathew Belcher / William Ryan 6.00p
2. CRO Sime Fantela / Igor Marenic 8.00p
3. SWE Anton Dahlberg / Fredrik Bergstrom 19.00p
13. JPN 市野直毅/長谷川孝 47.00p

470女子 参加34艇
1. BRA Fernanda Oliveira / Ana Luiza Barbachan 14.00p
2. GBR Hannah Mills / Saskia Clark 15.00p
3. NZL Jo Aleh / Polly Powrie 16.00p
19. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 63.00p

49er 参加40艇
1. NZL Peter Burling / Blair Tuke 24.00p
2. AUS William Phillips / Sam Phillips 61.00p
3. DEN Jonas Warrer / Christian Peter Lubeck 63.00p
33. JPN 牧野幸雄/高橋賢次 175.00p

RS:X男子 参加40艇
1. GBR Nick Dempsey 32.00p
2. POL Piotr Myszka 35.00p
3. FRA Louis Giard 35.00p
16. JPN 富澤 慎 80.00p

RS:X女子 参加40艇
1. POL Zofia Noceti-Klepacka 21.00p
2. GBR Bryony Shaw 31.00p
3. ITA Flavia Tartaglini 37.00p
26. JPN 伊勢田愛 138.00p

 

バルクヘッドマガジンより

http://bulkhead.jp/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E3%80%82%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%80%81%E3%83%A1%E3%83%80%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

PageTop