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小川和幸info

ワールドカップ最終日、牧野・高橋9位、吉田・吉岡トップフィニッシュで6位へ/バルクヘッドマガジン

2015.04.28

4月26日、フランス・イエールISAFセーリングワールドカップ最終日は、昨日終わったパラリンピック以外の五輪10種目がおこなわれました。レース海 面は北と南の2海面に分けられ、一方のエリアではライブ中継がありウエブサイトで放映されました。風は6〜8メートル、メダルレースには絶好のコンディ ションです。(BHM編集部)

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トップフィニッシュを決めた吉田 愛/吉岡美帆。マイアミ大会からワールドカップ連続トップです。photo by Junichi Hirai

メダルレースには49er級の牧野幸雄/高橋賢次(トヨタ自動車東日本)、470級女子の吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)が出場しました。先におこなわれた49er級は激しい内容になりました。ジェネカーがあがると沈、フィニッシュ の目の前でも沈。沈艇があるなか、牧野幸雄/高橋賢次は、第1上マークを10番手で回航しますが、ダウンウインドで追い抜き、さらに上位を目指します。し かし、フィニッシュ直前で牧野/高橋が沈。それでも8位を獲得し、総合9位にあがりました。

470級女子の吉田 愛/吉岡美帆は、フリートが左海面を選択するなかで前に飛び出し、第1上マークを2番手で回航、その後、トップのブラジルを追い抜いてベネッセチームの独 壇場となりました。吉田/吉岡は首位を保ったままトップフィニッシュを果たし、総合6位へアップして大会を終えました。

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49er級の牧野幸雄/高橋賢次。総合9位はワールドカップ自己ベストです。photo by Junichi Hirai

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吹き上がったら余裕すら感じられる吉田/吉岡。日本がトップフィニッシュを決めるのは、うれしいものです。photo by Junichi Hirai

各クラスで選ばれた40艇だけで競われたワールドカップ・イエール大会。少数精鋭の内容の濃い5日間のレガッタになりました。バルクヘッドマガジン編集部が取材して、日本選手は健闘していたものの、世界の選手たちも同じように成長しているのを痛感しました。

特に470級男子の実力は、クロアチア、オーストラリア、イギリスが抜き出ているのは明白です。現時点の日本男子は、この領域にまで辿り着いていません。

20番台、10番台を経て、メダルレース常連、さらにメダルを獲得するまでのステージがあるとすれば、日本の実力は10番台、メダルレースに入る か入らないかの瀬戸際です。ワールドカップでメダルを取れば、当然、オリンピックのメダルが見えてきます。彼らの成長を期待しないわけにはいきません。

470級女子の吉田 愛/吉岡美帆は、メダル獲得の実力があるのは、先のワールドカップ・マイアミ大会で銅メダルを取ったことからも実証済み。特に吹き上がった風域では安定し ていて、上位を外しません。望みも高く「今年は5位以内に入るのを目標」としている吉田/吉岡は、日本セーリング界でもっともメダルに近い存在といえるで しょう。

次回のISAFセーリングワールドカップは、6月にイギリス・ウエイマスで開催されます。そして、6月後半からは470級のリオ五輪日本代表最終 選考となるデンマーク・ヨーロッパ選手権が開催されます。日本代表選考の戦い、そして世界のトップの領域へ向かう日本チームの活躍を楽しみにしたいと思い ます。

◎ISAF SAILING WORLD CUP Hyeres
http://swc.ffvoile.fr/

470級女子
1. BRA Fernanda Oliveira / Ana Luiza Barbachan 45.00p
2. NZL Jo Aleh / Polly Powrie 53.00p
3. FRA Camille Lecointre / Helene Defrance 54.00p
6. 吉田 愛/吉岡美帆 76.00p
39. 山口祥世/畑山絵里 209.00p

49er級
1. NZL Peter Burling / Blair Tuke 49.00p
2. AUS Nathan Outteridge / Iain Jensen 98.00p
3. GER Erik Heil / Thomas Ploessel 144.00p
9. 牧野幸雄/高橋賢次 191.00p

2.4mR級
1. FRA Damien Seguin 24.00p
2. AUS Matthew Bugg 28.00p
3. GER Heiko Kroeger 29.00p

470級男子
1. CRO Sime Fantela / Igor Marenic 40.00p
2. AUS Mathew Belcher / William Ryan 55.00p
3. GBR Luke Patience / Elliot Willis 59.00p
15. 松永鉄也/吉田雄悟 106.00p
17. 土居一斗/今村公彦 109.00p

49erFX級
1. DEN Ida Marie Baad Nielsen / Marie Thusgaard Olsen 87.00p
2. BRA Martine Soffiatti Grael / Kahena Kunze 94.00p
3. ITA Giulia Conti / Francesca Clapcich 99.00p

フィン級
1. GBR Giles Scott 38.00p
2. SLO Vasilij Zbogar 62.00p
3. GBR Edward Wright 75.00p

レーザー級
1. AUS Tom Burton 49.00p
2. GBR Nick Thompson 57.00p
3. BRA Robert Scheidt 66.00p

レーザーラジアル級
1. BEL Evi Van Acker 27.00p
2. LTU Gintare Volungeviciute Scheidt 48.00p
3. SWE Josefin Olsson 50.00p
23. 土居愛実 144.00p

ナクラ17級
1. FRA Billy Besson / Marie Riou 57.00p
2. NED Mandy Mulder / Coen de Koning 84.00p
3. NED Renee Groeneveld / Steven Krol 98.00p

RS:X級男子
1. FRA Pierre Le Coq 74.00p
2. POL Piotr Myszka 81.00p
3. GRE Byron Kokkalanis 83.00p
19. 富澤 慎 188.00

RS:X級女子
1. NED Lilian De Geus 90.00p
2. FRA Charline Picon 101.00p
3. BRA Patricia Freitas 104.00p
31. 須長由季 283.00p

ソナー級
1. FRA Bruno Jourdren / Eric Flageul / Nicolas Vimont-Vicary 14.00p
2. AUS Colin Harrison / Jonathan HARRIS / Russell Boaden 16.00p
3. GER Jens Kroker / Robert Prem / Siegmund Mainka 16.00p

 

情報提供:バルクヘッドマガジン

http://bulkhead.jp/category/news/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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