小川和幸info
全日本ライフセービング選手権大会東日本地区予選会初日
2015.09.19
きょうから、千葉県の御宿海岸にて、ライフセービングにおける全日本選手権大会の東日本地区予選会が開催されています。
これは、10月に開催される第41回全日本ライフセービング選手権大会における東日本地区の予選会で、東日本エリアから約800名のライフセーバー達が集まり、全日本選手権大会の出場権を得るために、2日間において熱き戦いが行われるというもの。
初日のきょうは多くの種目がまずは行われました。というのも、これはご存じのとおり、小笠原父島の北東海上を北東へ進んでいる強い台風20号の影響で、台風からの南東寄りのうねりが強まり、あす20日(日)においてはかなりハードなコンディションが予想されていたので、それを見込んで、あすに組み込まれていた種目の多くをきょうにずらし、可能な限りきょうのうちに各種目を消化してしまおうということで、スケジュールが急遽昨晩のうちに組まれました。
今朝は、まだそんなにうねりは強くはなく、きのうまで続いていた東海上の高気圧の吹き出しや気圧の谷による南東~南~南西寄りの風波やうねりが続いていました。
ただし、少しずつですが、台風20号からの南東寄りのうねりも反応しだし、朝の時点では腰~腹前後程度だったのが、昼頃には胸~肩サイズにまでサイズアップしていました。また、弱い東~南東寄りの風も入り、海面は荒れて、まとまりがないうねりとなって、選手たちを苦しめていました。
でも、そうしたコンディションでも、ライフセーバー達はうまく波をつかんでは、その波に乗り、勝敗は、そうした波をどこまでつかんで、自分のものにできるかがキーとなっていました。
海上では、ボードレース男女予選に続いて、オーシャンウーマンレース予選、オーシャンマン予選、サーフスキーレースの男女予選、オーシャンウーマンおよびオーシャンマンリレー予選、サーフレース男女予選が行われました。
午後にはたまに頭オーバーサイズのおばけセットも入るようになり、潮の流れも強く、かなり波をつかみづらい状況の中、果敢に選手たちは攻め続けていました。
ビーチでも、熱い戦いは続き、ビーチスプリント男女予選、ビーチフラッグス男女予選、最後には2kmビーチラン女子予選が行われました。
波は思ったよりもサイズアップはなく、何とか海上でのきょうの種目は全て消化でき、あとはあすを残すのみとなりました。
あすは、おそらく今晩からあすの朝にかけてさらに台風からの南東寄りのうねりが強まり、ハードとなっていることが予想されますが、午後からは多少落ち着いてきそうなので、きょうのうちに海上での種目はほとんど消化できていることもあり、多少時間をずらしても何とかすべての種目を消化できると思われます。
(2015.9.20 午前9時予想天気図)
あすもハードコンディションの中での白熱した闘いが繰り広げられそうなので、けがのないよう、安全に、なおかつ熱く、日頃のトレーニングの成果を存分に発揮していただきたいと思います。
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小川和幸
気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長
OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360
大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。
現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。