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強風、デンマーク大会。レッドブル・フォイリングジェネレーション/バルクヘッドマガジン

2015.09.08

9月4〜6日まで、デンマーク・オーフスで「レッドブル・フォイリングジェネレーション」が開催されました。世界7カ国を転戦する、この次世代セー ラー発掘プログラムも後半戦へ。2015年度の残りの開催地はデンマーク、イタリア、フランスの3カ国で、各国の優勝チームは2016年に開催されるワー ルドファイナルへ進みます。(BHM編集部)

オーフスという町は、コペンハーゲンに次ぐデンマーク第二の都市として知られています。大学があるため町に学生が多く、新しいカルチャーの発信地 であり、またスポーツイベントの国際大会も数多く開催されています。セーリング競技では、2018年ISAFセーリングワールド(五輪全種目の合同世界選 手権。東京五輪の出場国枠選考となる予定です)の開催が決定したことで、ハーバー施設の開発が進んでいて、これからさまざまなクラスの世界選手権、欧州選 手権などビッグレガッタが予定されています。

レッドブル・フォイリングジェネレーションは日本大会(和歌山)をスタートに世界7カ国を転戦しています。出場資格は16〜20歳まで。レースには最高速度35ノットで走るフォイリング・カタマラン、フライングファントムを使って戦います。

世界的に見て一般的ではないフォイリングカタマランが採用されるのは、ユースアメリカズカップ、アメリカズカップに出てみたいと願う選手に「挑戦 するチャンス」を与えることが第一の理由です。大きさは違いますが、アメリカズカップと同じシステムのボートを使い、世界のユース世代のなかから将来の セーリングヒーローを見つけ出すことが、プロジェクトの根底にあります。

デンマーク大会には16チームが参加しました。レース前の練習日から強風コンディションで、風がおさまるのを待ちながら進行しました。デンマーク 大会の出場選手は、29er級や49er級、カタマランの経験者が多く、出場する選手の顔ぶれは国によって大きく異なるようです。

例えば、日本なら高校ヨット(FJ級、420級)の経験者が多く、スウエーデンならシングルハンド(レーザー級)経験者が多く集まる、というそれ ぞれの国で特長があります。ただし、全世界で共通しているのは、「フライングファントムに触ったこともない選手が集まり、未体験のスピードでレースする」 こと。その点、平等なヨットレースであり、だれにでもチャンスがあるといえるでしょう。

レースは他国のフォーマットと同様にノックアウト方式で進みました。最終日となった日曜も強風となり、風が収まるのを待って昼前から3レースを実施。敗者復活戦から上がってきたフレデリック・ジャスト・メルセン/マークス・ニールセンが優勝しました。

「デンマーク代表でワールドファイナルに出られることは楽しみだし、とてつもなく大きなチャンスをもらいました。これで一歩、夢に近づきました」(フレデリック・ジャスト・メルセン)

次回のレッドブル・フォイリングジェネレーションは、9月25〜27日にロシア・サンクトペテルブルクで開催されます。

◎レッドブル・フォイリングジェネレーション デンマーク大会成績
1. Frederik Just Melson and Markus Nielsen
2. Niklas Heide and Oliver Bloch
3. Carl Emil Baad Nielsen and Jakob Jensen
4. Daniel Nyborg and Sebastian Olsen

◎レッドブル・フォイリングジェネレーション代表選手
第1回 日本代表:矢野伸一郎/藤木一誓
第2回 イギリス代表:オーウェン・ボワーマン/モーガン・ピーチ
第3回 イタリア代表:マッテオ・ピラティ/フランチェスコ・ルバゴッティ
第4回 スウェーデン代表:セリナ・バーリン/オスカー・ベングトソン
第5回 デンマーク代表:フレデリック・ジャスト・メルセン/マークス・ニールセン

◎RedBull
http://www.redbull.com/jp

 

バルクヘッドマガジンより

http://bulkhead.jp/category/news/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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