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小川和幸info

日本ナクラ17、初日5位発進。青島ISAFセーリングワールドカップ/バルクヘッドマガジン

2015.09.17

9月16日、中国でISAFセーリングワールドカップ青島大会が始まりました。青島の緯度は関東地方とほぼ同じ。よく似た気候ながらも気温はやや 高いようで、夏のヨットレースの様相です。北京五輪がおこなわれたオリンピックハーバーは観光地にもなっていて、まわりにホテルやショッピングモールが立 ち並び、ワールドカップ開催を相乗効果に多くの観光客が訪れています。(BHM編集部)

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五輪出場を掛けてナクラ17級に出場する後藤浩紀/田畑和歌子。初日5位で終えました。photo by Junichi Hirai

本大会に出場する選手は中国を中心に、五輪予選となる470級男女、ナクラ17級、フィン級にはアジア圏からがほとんど。全艇チャーターでおこなわれるレーザー級やラジアル級には、ヨーロッパからも多数参加しています。日本から出場するのは次の選手です。

ナクラ17級
後藤浩紀/田畑和歌子(SAILFAST/アビームコンサルティング)
470級男子
岡田圭樹/吉田雄悟(スリーボンド)
470級女子
吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
山口祥世/畑山絵里(ノエビア)
レーザーラジアル級
土居愛実(慶応大)
蛭田香名子(豊田自動織機)
レーザー級
安田真之助(京都府立宮津高校)

大会初日は各クラス2から3レースおこなわれ、ラジアル級の土居愛実が第1レースでトップフィニッシュで暫定1位に。470級女子の吉田 愛/吉岡美帆も不安定な風のなかでも崩さず暫定1位に立ちました。また、スリーボンドチームとして吉田雄悟をクルーに早稲田大2年の岡田圭樹が出場し、初 日3位につけました。

注目のナクラ17級は、風の強弱のあるなかで3レースおこなわれました。レース海面は全体的に風が弱く、ナクラ17級のようなハイスピードボート は時々入るワンプッシュのブローで順位が大きく変動します。後藤/田畑はトップマークこそ1番、2番で回航しますが、タック、ジャイブポイントが決まら ず、風をつかみきれず順位を落とす展開に。3レースを終えて5位で初日を終えました。

この種目で好調を見ているのはシンガポールです。全レースでトップを取る圧倒した走りで五輪国枠アジア予選で一歩リードしています。ナクラ17級は大会2日目も3レース、その他のクラスは2レースが予定されています。

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2レースを終えて首位に立った吉田 愛/吉岡美帆。アジア勢のなかではベテランの風格が漂います。ただし軽風の中国は抜群に速く、苦手コンディションでどう戦うか注目されます。photo by Junichi Hirai

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第1レースをトップフィニッシュ、第2レース7位で2位の中国と同点1位の土居愛実。8月のプレ五輪でもそうでしたが、国際大会で1位を取ることが多くなってきました。photo by Junichi Hirai

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スリーボンドチームとして出場する岡田圭樹/吉田雄悟。岡田と吉田はともに唐津西高出身で、国体でチームを組んで昨年の長崎国体優勝、今年の和歌山国体では3位の成績を残しています。photo by Junichi Hirai

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470級男女はリオ五輪のアジア予選になっています。すでに権利を獲得している日本は関係ありませんが、アジア諸国の熱い戦いが繰り広げられています。photo by Junichi Hirai

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出艇前の後藤/田畑。緊張がないといえば嘘になるでしょうが、自分たちのペースで戦ってほしいと思います。photo by Junichi Hirai

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オリンピックハーバーにはセーラーだけでなく一般観光客がたくさん訪れています。これほど一般人が集まるワールドカップは見たことがありません。photo by Junichi Hirai

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全選手にGPS(写真)が取り付けられ、トラッキング(航跡によるレース実況)がおこなわれています。ワールドカップのウエブサイトから閲覧できます。photo by Junichi Hirai

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メディアボートはなんと15艇も用意されていました。中国メディアは多いのですが、海外からのフォトグラファーはバルクヘッドマガジン編集長ただひとりで す(こういうのも慣れました)。中国メディア軍団に混じるとドタバタで大変なことになりそうなので、ISAFメディアチームに潜り込んで取材しています。 photo by Junichi Hirai

ISAFセーリングワールドカップ青島大会初日成績
ナクラ17級 参加10艇
1. SIN Justin Liu / Denise Lim (1)-1-1 2.00p
2. HKG Tat Choi Fung / Yu Ting Chan 2-(3)-2 4.00p
3. CHN Zijin Wen / Rubei Yuan 3-2-(4) 5.00p
4. THA Damrongsak Vongtim / Nichapa Waiwai (5)-5-3 8.00p
5. JPN 後藤浩紀/田畑和歌子 4-4-(6) 8.00p

470級男子 参加26艇
1. ESP Onan Barreiros / Juan Curbelo Cabrera 1-4 5.00p
2. CHN XIUJIAN HUANG / Yang Wang 6-3 9.00p
3. JPN 岡田圭樹/吉田雄悟 9-1 10.00p

470級女子 参加16艇
1. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 3-2 5.00p
2. CHN Shasha Chen / Haiyan Gao 6-1 7.00
3. ESP Angela Pumariega / Patricia Cantero Reina 2-5 7.00p
11. JPN 山口祥世/畑山絵里 17(OCS)-7 24.00p

レーザーラジアル級
1. JPN土居愛実 1-7 8.00p
2. CHN Dongshuang Zhang 5-3 8.00p
3. GBR Hannah Snellgrove 8-1 9.00p
11. JPN 蛭田香名子 6-19 25.00p

レーザー級 参加37艇
1. ISV Cy Thompson 3-5 8.00p
2. BEL WILLIAM DE SMET 12-1 13.00p
3. FRA Jean Baptiste Bernaz 10-4 14.00p
30. JPN 安田真之助 36-18 54.00p

◎ISAF SAILING WORLD CUP(成績、ニュース等)
http://www.sailing.org/worldcup/home.php

 

バルクヘッドマガジンより

http://bulkhead.jp/category/news/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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