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小川和幸info

レッドブル:ジェネレーション・スウェーデン大会/バルクヘッドマガジン

2015.08.13

8月7〜9日、「レッドブル・フォイリングジェネレーション」スウェーデン大会が、同国南端の港町マルメで開催されました。2015年に世界7カ国で予定 されている「レッドブル・フォイリングジェネレーション」は、J字型のダガー、T字型のラダーを持つフライングファントムを使用しておこなわれる、次世代 セーラー発掘プログラムです。出場年齢は16〜20歳に限定され、各国の優勝者は2016年に開催されるワールドファイナルに招待されます。(BHM編集部)

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最高速度35ノットで走るフライングファントムについて、乗艇経験のない編集長には想像しがたいものがあります。パワーボートでも35ノット出すに は勇気のいるもので、ハイパワーのエンジン、燃料、フラットな波コンディション等、さまざまな条件が求められます。特別な仕様の船以外、35ノットで走る のは「楽」な仕事ではありません。

セーリングボートでこのスピードを出すのだから、このフライングファントムが普通の船じゃないことは想像できるでしょう。高速セーリングが可能に なる理由は水面下のフォイルにあります。フォイルを利用して水面から浮き上がることで、接水面積を最小限に、水の抵抗が可能な限りなくなりハイスピード化 が実現しています。

セーリング中、ジブ、メインセール、ジェネカーシートはタイトに引き込みます。これはボートスピードが風速を追い越し、さらに風が前にまわってい くからです(追い風のなか自転車でダッシュすると風は後ろからではなく、前から受けます。真の風向・トゥルーウインドは後方ですが、実際にセールトリムに 関わる見かけの風・アパレントウインドを前方から受けることになります)。

フォイリング・カタマランは、2013年サンフランシスコ・アメリカズカップに登場し話題を集めました。フォイリング・カタマランは、次回のバ ミューダ・アメリカズカップでも採用されています。スポーツディレクターをつとめるローマン・ハガラとハンス・ペーター・シュタイナッハーは、将来有望な セーラーを発掘し、ユースアメリカズカップ、そしてアメリカズカップの舞台へ進むチャンスを与えようとレッドブル・フォイリングジェネレーションは考案さ れました。

世界4カ国目となるスウェーデン大会には10チームがエントリー。7日に予選をおこない8チームに限定したのち、2日間ノックダウン方式でおこな われました。8日は風が強く、レースができるかギリギリのなかおこなわれ。ファイナルとなった9日最終日は10ノット前後のフォイリングコンディションと なり、セリナ・バーリン/オスカー・ベングトソンが優勝しました。バーリンは女子で初となるチャンピオンです。

これでレッドブル・フォイリングジェネレーションは4大会を終え、2016年のワールドファイナルへ進む4カ国の代表が決まりました。次回フォイリングジェネレーションは、9月4〜6日にデンマーク・オーフスで開催されます。

◎レッドブル・フォイリングジェネレーション スウェーデン大会最終成績
1. Celina Burlin / Oscar Bengtson
2. Axel Rahlm / Mattis Ekvall
3. Erik Linden / Filip Larsson
4. Mans Gustaffson / Robin Nilsson

◎レッドブル・フォイリングジェネレーション代表選手
第1回 日本代表:矢野伸一郎/藤木一誓
第2回 イギリス代表:オーウェン・ボワーマン/モーガン・ピーチ
第3回 イタリア代表:マッテオ・ピラティ/フランチェスコ・ルバゴッティ
第4回 スウェーデン代表:セリナ・バーリン/オスカー・ベングトソン

◎RedBull
http://www.redbull.com/jp

バルクヘッドマガジンより

http://bulkhead.jp/category/news/


OCEANS WATCHER

小川和幸

気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長

OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360

大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。

現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。

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