小川和幸info
全日本ライフセービング選手権大会2日目(最終日)
2015.10.11
さて、きのうから藤沢市片瀬西浜海岸にて開催されている全日本ライフセービング選手権大会ですが、きのうの予報通り、南海上の前線や南下してくる上空の強い寒気により、朝から雨で、時折強い雨も降っていました。
また、風も南~南西寄りの風が吹き続け、朝のうちはいったん無風になる瞬間もありましたが、すぐに南寄りの風が吹きはじめ、午前中のうちに徐々に強まり、午後にはさらに強まって15m/s以上の強風となり、海上では風波のサイズもアップし、ジャンクで、競技を行う上では、ハードなコンディションとなっていました。
オーシャンでの午前中の種目であるサーフレース男女予選、ボードレース男女準決勝、ボードレスキュー男女予選、サーフレース男女決勝、そしてオーシャンマン、およびオーシャンウーマンまでは順調に消化してきていたのですが、その後さらなる強風により海上は荒れ、その後の種目について続行するかどうかの臨時緊急安全役員会議が開催され、強風の中ではリスクを伴うであろうサーフスキーを含むオーシャンマンリレーおよびオーシャンウーマンリレーの決勝は中止となり、そのほかのボードレスキュー、ボードレースの決勝も様子を見ながらの続行という条件付きで、続けることを決定しました。
その後は、さすがに決勝まで残っているレベルの高い選手たちの競技により、予定されていたオーシャンマンリレーおよびオーシャンウーマンリレー以外の競技も可能と判断され、結局ボードレスキュー、およびボードレースの男女決勝は予定通り行われ、オーシャンにおける全ての競技は終了いたしました。
そのほかビーチでは、ビーチフラッグスの男女準決勝および決勝、2kmビーチラン男女決勝、ビーチリレー男女決勝、ビーチスプリント男女決勝は予定通り行われ、全日本の大会すべての競技を終了することができました。
きょうの午後の南西風が15m/s以上吹く中での競技について、勝ち負けは別として、ライフセーバーとして、こうした悪条件の中でも、日ごろのトレーニングの成果を見事に発揮し、特にボードレスキュー競技においては、まさに沖合にいる要救助者を素早くレスキューしてビーチまで無事に連れて帰ってくるという、ライフセーバー本来の基本的な姿を見事に見ることができ、彼ら、そして彼女らのとても頼もしい姿を改めて確認することができました。
ライフセービングは、こうした競技としての意味合いもありますが、それ以前に、まずは自分の命は自分で守り、自分の命を守れない人は他人の命も守ることはできない、という志のもと、純粋にトレーニングに励み、何かあればいつでも他人に手を差し伸べることができるように、自らの心とカラダを常日頃から鍛えぬいている姿を確認することができ、とても感動いたしました。
彼らはいつも他人に対して自分にできることは何かを考え、ときに自分が犠牲になっても、必ず自分の命は自分で守り通しつつ、社会貢献への意欲を意識し、そうした志の高い集団だと思います。
もっともっと彼らの活動がいろいろな人の目に触れ、社会的な地位を確立し、活動がもっとやりやすくなるよう、応援していきたいと思っています。
夏場の海水浴場の監視業務はもちろんですが、それ以外でも正式な社会的な業務として確立できるようになることを願っています。
第41回全日本ライフセービング選手権大会1日目
2015.10.10
きょう10月10日(土)からあす11日(日)にかけて、神奈川県の藤沢市片瀬西浜海岸にて、第41回全日本ライフセービング選手権大会が開催されています。
各エリアから選出された代表選手たちが一同に集まり、毎年ここ片瀬西浜海岸にて、それぞれの種目の日本一を決める大会となっています。
きょうは、高気圧に覆われていたものの、南海上には前線が徐々に近づき、また、上空には強い寒気を伴った気圧の谷が南下してきていることもあって、朝から雲が多く、午前中はときおり青空が見える瞬間もありましたが、午後になると雲は一層厚くなり、午後3時過ぎには小雨がぱらついていました。
また、風も朝から北寄りのかなり弱い風が吹いていた程度で、昼過ぎにかけては北から徐々に南東寄りに変わってきたものの強くなることはなく、むしろほぼ無風に近く、波もスネ~ヒザくらいのインサイドの力のないブレイクで、たまのセットでは沖合を吹いていた南~南西寄りのモモくらいの波が入り、干潮となる午前9時30分ころから潮の満ち込みにかけては、多少うねりの反応は良くなっていたものの、大きな変化はなく、風も波もあまりない中での試合展開となっていました。
ただし、午後3時ころを過ぎると、雨が降り出したとともに上空の強い寒気を伴った気圧の谷に吹き込む南~南西寄りの風が徐々に強まりだし、風波はさほど大きくはならないものの、面をザワつかせ、オーシャン(海上)での競技については徐々に影響が多少出始めていました。
そんな中、大会1日目となる本日は、まずビーチでは2kmビーチラン男子予選から始まり、ビーチスプリント男女予選と準決勝、そしてビーチフラッグスの男女予選と男子2次予選が行われました。
また、オーシャンでは、ボードレース男女予選、サーフスキーレースの男子予選と男女決勝、レスキューチューブレースの男女予選と男女決勝、オーシャンマン予選まで行われました。
最後のサーフスキーレース男女の表彰式のときには、すでに日が暮れ、暗い中での表彰となり、朝から夕方まで、みっちりと競技を終えた選手たちの顔には、疲れと同時にまずは1日目を戦い抜いたという充実感も見えていました。
さて、あすは、2日目で最終日となっているので、ビーチ、オーシャンともに各種目の決勝が相次いで行われる予定です。
ただし、上空の強い寒気はさらに南下して、南海上の前線の影響も出そうなので、朝から雨で、特に朝は強い雨が降る可能性があります。
また、風も、きょうの夕方に強まった南~南西寄りの風は、夜中のうちにいったんは弱まるものの、あすの午前中にかけては再び徐々に強まり出し、午後になると10m/s以上吹いてくる可能性もあります。
あすは気温も低く、さらに雨と風の影響でかなり体感気温も低くなりそうです。
(10月11日(日)午前9時予想天気図)
選手はもちろん、スタッフもしっかりとした防寒対策の上、最終日の決勝を楽しんで戦い抜いてもらえればと思っています。
あすの最初の競技は、ビーチでは2kmビーチランの女子決勝が午前7時50分からスタートで、オーシャンでは、サーフレース女子予選が午前8時30分からスタートする予定です。
天候はあまり良くなさそうですが、お時間あれば、日本のトップクラスのライフセーバーたちの戦う姿を生でご覧になっていただけたらと思います。
台風23号の行方
2015.10.05
きょうの午後6時現在、大型の台風23号は、発達しながら南鳥島の南約240km付近を西北西へ向かっていて、今後もさらに発達しながら北西へ向かい、あす6日(火)の夜から7日(水)の午前中にかけて北寄りに進路を変えながら小笠原の東海上を通過して、8日(木)には日本の東海上を北上していく見込みです。
今のところ、早ければあす6日(火)午前中には東~北日本、そして午後には西日本から南西諸島にかけて、広い範囲にわたって太平洋側に台風23号からの南東~東寄りのうねりが反応してくる可能性があります。
(10月6日(火)午前9時予想天気図)
その後、7日(水)~8日(木)にかけて南東~東寄りのうねりはさらに強まってきそうです。ただし、特に関東付近では、北東~北寄りの風が強く、抑えられがちとなってしまうでしょう。
(10月7日(水)午前9時予想天気図)
(10月8日(木)午前9時予想天気図)
今のところ、湘南では、あすには台風からの南東~東寄りのうねりが反応しだす可能性があるものの、7日(水)は北東~北寄りの風がさらに強まりそうなので、うねりは強まるものの、抑えられてしまいそうです。
でも、8日(木)には風は多少弱まってきそうなので、かえってうねりの反応が良くなる可能性があります。
その後、9日(金)以降は、台風による南東~東寄りのうねりは徐々に弱まってきそうですが、上空には寒気が南下して、南西寄りの風が沖合、沿岸ともに強まる可能性があります。
(10月9日(金)午前9時予想天気図)
(10月10日(土)午前9時予想天気図)
特に、11日(日)~12日(月・体育の日)は、南西寄りの風が沿岸でも強まりそうなので、風波でサイズアップしてきそうです。まとまりはないものの、風をかわす場所でサーフィンできるようになるでしょう。
(10月11日(日)午前9時予想天気図)
(10月12日(月・体育の日)午前9時予想天気図)
また、ウインドサーフィンも、中上級者はウェイブコンディションとなりそうなので、期待しましょう!
ちなみに御前崎でも、寒気の影響で、8日(木)後半から9日(金)、そして11日(日)~12日(月・体育の日)については、西寄りの風が強まる可能性があります。
あと、東北~北海道にかけては、8日(木)~9日(金)にかけて、台風が徐々に近づいてきそうなので、雨や風がかなり強まり、大荒れとなりそうです。十分な警戒が必要でしょう。
※台風の動き次第では、大きく予報が変わってくる可能性がありますので、常に最新情報をチェックするようにしましょう。
(小川予報士)
早稲田大、関東インカレ完全優勝を飾る。第82回関東学生ヨット選手権成績/バルクヘッドマガジン
2015.10.05
10月2〜4日、葉山沖で開催された「第82回関東学生ヨット選手権・決勝」の成績です。初日は低気圧の影響でノーレースに。2日目、3日目とも微 軽風のなか、470級5レース、スナイプ級4レースおこなわれました。成績は、470級、スナイプ級、総合すべて勝利した早稲田大学です。また、各クラス 上位8校は、11月に江の島で開催される全日本インカレの出場権を獲得しました。(BHM編集部)
470級成績
1. 早稲田大 157p
2. 日本大 185p
3. 慶応大 208p
4. 中央大 237p
5. 明海大 262p
6. 法政大 271p
7. 明治大 289p
8. 横浜国立大 331p
スナイプ級成績
1. 早稲田大 76p
2. 中央大 119p
3. 慶応大 134p
4. 日本大 173p
5. 明治大 202p
6. 明海大 224p
7. 法政大 238p
8. 立教大 292p
◎関東学生ヨット連盟
http://kantogakurenyacht.jimdo.com
バルクヘッドマガジンより
http://bulkhead.jp/category/news/
【コラム】全日本選手権の開催時期について考える/バルクヘッドマガジン
2015.10.01
さあ秋本番です。これから本格的な全日本選手権シーズンがはじまります。国内でおこなわれる主な全日本選手権は、11月の文化の日を絡めた上旬、 勤労感謝の日の下旬に集中するのは、みなさんご存知のとおりです。そのためバルクヘッドマガジンが取材スケジュールを組むのに一番悩む時期でもあります。 (BHM編集部)
全日本選手権の開催は秋に集中しています。この定番になっている開催時期も変わっていくべきかも?photo by Junichi Hirai
今年の11月後半は、OP全日本、470全日本、J/24全日本、スナイプ全日本、葉山ニッポンカップが予定されています。さらにリオ五輪出場予 選となる49er&FXワールド、レーザーラジアルワールドも同時期におこなわれます。むむむ。これは、少々重なりすぎではないでしょうか?
ビッグイベントが重複して開催されるのは、良いことではないと考えています。日本でヨットレースの開催を計画する場合、わが国最大のスポーツイベ ント「国民体育大会」を中心に、その日程を避けるようにスケジュールが組まれるのが常です。夏が終わり、国体が終わり、さあ、秋になって全日本シーズン だ、というイメージができあがっています。
でも、日本の秋って、それほど良い風が吹く時期でしょうか? 現場で培った編集長の感覚では、11月上旬まで冬型の気圧配置になりにくく、風が安定しないと感じています。20年前と今では日本の気候がズレてきているという印象があります。
そのため日本一を決める(公平で競技性の高い)選手権、を開催するタイミングとして理想的なのか、と言われると、素直にうなずけません。日本でいちばん安定して良い風が吹くのは、冬と夏の午後だからです。
冬の風がある時期にいくつかの全日本選手権を移行したら良いのではないか、というのが本音です。編集長の考えは、あくまで「全日本選手権」という 競技性を重視するヨットレースにこだわってのこと。日本選手が国際大会に出場して、強風レースで上位に入れないのは、風のあるなかでセーリング(レース) していないのが理由かもしれません。
ヨットレースの開催時期について、変更を見据えておきたい理由がもうひとつあります。それは、2020年東京五輪をピークに日本で開催される国際 大会が増えてくると予想されること。いま決まっているだけでも、2016年葉山モス級世界選手権、9月和歌山J/24世界選手権、2017年には蒲郡テー ザー級世界選手権、470級ジュニア世界選手権が開催されます。
さらに2017年以降、江の島でプレ五輪が開催され、うわさでは、ISAFワールドカップや470級世界選手権、49er級世界選手権、□□□級 世界選手権の日本開催も進められていると耳にしています。こうした大会は東京五輪の運営面におけるトレーニングでもあり、イベント全体のシミュレーション にもなります。
当然、日本のセーラーの全てが国際大会に関係するわけではないし、迷惑だと考える人もいるでしょう。しかし、国際大会が開催されれば、多くの人材 が駆りだされるのは間違いなく、ヨットレースが重複してしまうと、レース委員会、実行委員会、運営スタッフが足りなくなります。国際大会を避けて計画して も、少なからず影響が出てくるでしょう。
だから、というわけではありませんが、大会を決めるときは国際大会の日程も考慮しながら調整していくことになると思われます。そのためには「毎年 同じ時期にヨットレースをおこなう」という固定観念をほぐして、ほぐして、開催時期をズラす自由な考え方も必要になるのではないでしょうか。
編集長の最近うれしかったこと。先日、中国で国際セーリング連盟(ISAF)のマーケティング担当者とリオ五輪のことを話していて、IOC(国際オリン ピック委員会)から与えられたセーリング専門のフォトグラファーパスは6つあり、そのひとつがバルクヘッドマガジン編集部に送られたと知りました。これに は、びっくりです。バルクヘッドマガジンが世界で6番以内に入るセーリングメディアとして、世界に認められたということに違いありません。責任重大だ! と、鼻息荒くして帰国した編集長ですが、いまはどうしてなのか理由もわからず、足(かかと)が激痛で歩けません。松葉杖で外出もままならない生活をしてい ます。すぐに治るといいのですが…。8月は船でコケてケガするし、いろいろ弱くてすみません。
◎バルクヘッドマガジン・フォトギャラリー(青島W杯をアップしました)
http://junhirai.photoshelter.com
※バルクヘッドマガジンではレースレポート、レース告知など海に関係する情報を募集しています。文章+写真+(成績表等)をセットにしてメールで送ってください。
editor@bulkhead.jp
バルクヘッドマガジンより
http://bulkhead.jp/category/news/
湘南のあしたはウインド!
2015.09.30
あすは、日本付近を覆っていた高気圧は東海上へ抜け、いったん中国大陸に上陸していた元台風21号(熱帯低気圧)が、再び温帯低気圧となって発達しながら日本海を通過しそうなので、全国的に南~南西風が強まりそうです。
また、それに伴って南向きの場所では、風波ながらもサイズアップしてくるでしょう。
ここ湘南でも南~南西寄りの風が徐々に強まり、特に午後は10m/s以上吹いてくる可能性があります。
久しぶりにウインドサーフィンでウェイブ・コンディションとなりそうなので、期待しましょう。
(10月1日(木)午前9時予想天気図)
(10月1日(木)午後3時予想天気図)
その後、上空には強い寒気が南下して、低気圧から伸びる前線は2日(金)の午前中には南海上へ抜けていきそうなので、西日本では北西寄りの風に変わり、面が整ってくる可能性があります。
また、東日本でも朝のうちは南西寄りの風が強く吹き続けそうですが、前線通過後には徐々に北寄りの風に変わり、面が整ってきそうです。
ちなみに御前崎などでは、2日(金)~3日(土)にかけて、上空の寒気による西寄りの風が強まり、特に2日(金)は南西寄りの風波付きの西寄りの風となりそうなので、そこそこのウェイブコンディションとなりそうです。
あと、今週末には、千葉のいすみでTED CUPが開催されます。
今のところ、3日(土)は、西~南西寄りの風が吹きそうなので、面は整い、10月1日(木)~2日(金)にかけて強く吹く南~南西寄りの風波が弱まりつつも何とか続きそうです。
(10月3日(土)午前9時予想天気図)
そして、4日(日)は、南~南西寄りの波はさらに弱まってしまいそうですが、はるか東海上の高気圧からの吹き出しによる東~南東寄りのうねりが何とか続きそうです。
(10月4日(日)午前9時予想天気図)
ただし、西から張り出してくる高気圧からの吹き出しにより、北東寄りの風が多少強まり、面は乱れてきてしまう可能性があります。
コンディション的にはまずまずの状況と思われ、また、今回の大会では、多くの参加者が見込まれるので、かなり盛り上がりを見せる大会となりそうです。
最後に、日本のなるか南東海上には気になる雲の渦があります。
もしかするとあすには熱帯低気圧となり、その後徐々に発達しながら北西へ進んでくる可能性があります。
今現在予想されるコース、大きさ、勢力などから判断すると、早ければ6日(火)ころには南東寄りのうねりが反応し始め、8日(木)~9日(金)ころをピークに強まってくる可能性があります。
今後の台風情報は要チェックです!
ウインドサーフィンアジア選手権大会開幕!/バルクヘッドマガジン
2015.09.28
江の島でウインドサーフィンアジア選手権が開幕しました。大会は10月4日まで開催されます!
https://www.youtube.com/watch?v=-_IigrVlXGg
9月26日〜10月4日、神奈川県片瀬海岸東浜と江ノ島ヨットハーバーで「2015ウインドサーフィンアジア選手権」が開催されます。ウインドサー フィンアジア選手権が日本で開催されるのは13年ぶりのこと。種目はRS:X級、テクノ293級が中心で、アジア圏からハイレベルな選手が集まります。 (文/BHM編集部)
◎2015ウインドサーフィンアジア選手権
日程:9月26日(土)〜10月4日(日)
競技海面:藤沢市片瀬海岸東浜沖
開会式、閉会式:藤沢市片瀬海岸東浜
受付:江ノ島ちょっとヨットビーチハウス(http://www.chotto-yacht.com/)
運営本部:江ノ島ヨットハーバー
競技種目:RS:Xクラス、テクノ293クラス、テクノ293プラスクラス、ナショナルテクノU15クラス
ウインドサーフィンアジア選手権 大会サイト
http://asia.beachsports.jp/
「2015ウインドサーフィンアジア選手権」について
※一般社団法人 湘南海洋教育スポーツ振興協会による大会プレスリリースより抜粋
本大会は2020年東京オリンピックの正式種目であるウインドサーフィンの正式艇種であるRS:Xクラスと、ウインドサーフィンの中でも世界的に 競技人口が多く、ユースオリンピックの正式艇種に採用され、日本においても大学体育会の正式艇種に採用されているテクノ293クラスを中心とした競技を行 う、アジア圏からハイレベルなアスリート達が集まる国際大会です。
その中でも、テクノ293クラスは、小学生から参加できるナショナルテクノU15クラスとジュニア、ユース層を対象としたU-15(15歳未満の クラス)、U-17(17歳未満のクラス)、大学生、社会人を対象としたA-17(17歳以上のクラス)、テクノ293プラスクラス(8.5m2のセール を利用したアスリートクラス)の、小学生からトップアスリートまでが参加できる世界的に普及しているウインドサーフィンのクラスのため、アジア圏内の各国 からのみならず、日本国内のジュニア選手たちにもチャンスのある種目となっています。
また、本大会は2020年東京オリンピックのセーリング競技の開催候補地の一つである神奈川県藤沢市の江ノ島にて開催予定であり、東京オリンピッ クの開催決定後、セーリング競技においては国内で最初のオリンピック正式種目の国際大会とあって、地元の関心度も高まっております。
なお、注目すべきところは、本大会へのテクノ293クラス、テクノ293プラスクラスの派遣選手を認定する大会(以下 派遣認定大会)を、西日本では2014年大阪市より完全民営化されたことで注目度の高い大阪北港マリーナ、東日本では本大会を開催する江ノ島の片瀬海岸東 浜にある江ノ島ちょっとヨットビーチハウスの2か所別日程で開催するところです。
これは、約10年ぶりに国内にて開催される国際大会に一人でも多くの選手が参加できるよう、自国開催のメリットを最大に生かし東西の会場で派遣認 定大会を開催することで、国内に点在するウインドサーフィンの拠点で活動する選手たちにエントリーしやすい環境を主催者が用意したものです。
また、派遣認定大会では、東西の大会でそれぞれ、テクノ293クラスで男性3名、女性2名、テクノ293プラスクラスで男性3名、女性2名の10名の選手を大会への派遣を認定し、合計で20名の派遣選手団を形成します。
派遣認定大会「大阪北港オープン」
日程:5月9日、5月10日
会場:大阪北港マリーナ(http://www.hokkomarina.com/)
TEL:06-4400-5194
大会公示(案):http://asia.beachsports.jp/images/hokkoNOR.pdf
エントリー:http://asia.beachsports.jp/entry/oosaka/
派遣認定大会「江ノ島オープン」
日程:5月23日、5月24日
会場:藤沢市片瀬海岸東浜 江ノ島ちょっとヨットビーチハウス(http://www.chotto-yacht.com/)
TEL:0120-935-121
大会公示(案):http://asia.beachsports.jp/images/enoshimaNOR.pdf
エントリー:http://asia.beachsports.jp/entry/enoshima/
バルクヘッドマガジンより
http://bulkhead.jp/category/news/
2015 マイナビ THE JAPAN CUP CHIGASAKI オフィシャル動画
2015.09.24
先週末に茅ヶ崎で開催された2015 マイナビ THE JAPAN CUP CHIGASAKIのオフィシャル動画です。
これだけのコンディションを用意してくれた茅ヶ崎に感謝です。
そして、何よりも大会を運営し、準備に余念がなかったSUPUをはじめとした大会関係スタッフ、そして茅ヶ崎市、JSO関係者、そのほかスポンサードしていただいた方々、本当にお疲れ様でした。
来年も今年同様の素晴らしい大会が開かれますように願っています。
気になる南海上の雲の渦!
2015.09.22
現在、日本のはるか南海上にある熱帯低気圧は、あすには台風になる見込みです。
今のところわかっている範囲での今後の動きについて、簡単に解説いたしますので、ご参考にしてみて下さい。
あすには南海上の熱帯低気圧は台風となり、発達しながら北西へ進んでいきそうです。
(9月23日(水)午前6時予想天気図)
その後も北西へ進んでいきそうなので、おそらく早ければ、25日(金)には南西諸島から西日本、東海エリアにかけて、広い範囲で台風からの南東~南寄りのうねりが反応してくる可能性があります。東日本でも多少反応があるかもしれません。
(9月24日(木)午前6時予想天気図)
(9月25日(金)午前6時予想天気図)
その後もさらに発達しながら北西へ進みそうなので、南西諸島ではさらにサイズアップして、26日(土)にはかなりハードとなる可能性があります。
(9月26日(土)午前6時予想天気図)
ただし、台風自体が26日(土)~27日(日)にかけて、沖縄諸島および奄美群島にかけて、かなり接近する恐れがあるので、北東~北寄りの風や雨もかなり強まり、大荒れとなる可能性があるので、十分な警戒が必要です。
(9月27日(日)午前6時予想天気図)
一方、25日(金)~26日(土)にかけては、西日本に続いて東日本でも南東~南寄りのうねりが反応してくる可能性があり、また、西日本ではさらにサイズアップしてハードとなる可能性があります。ただし、東寄りの風がネックとなる場所が多いでしょう。
27日(日)~28日(月)も、西日本~東海ではさらにハードとなってジャンクでクローズする場所も多くなり、東日本でも南~南西寄りのうねりにシフトしつつ、さらにサイズアップしてハードとなる可能性があります。
(9月28日(月)午前6時予想天気図)
さらに西日本~東海では、28日(月)ころに南海上を通過しそうなので、秋雨前線も刺激されて大雨となり、東寄りの風も強まりそうなので、風をかわす場所以外では、ジャンク・ハードで大荒れとなる可能性があります。
29日(火)には西日本では北東~北寄りの風に変わって、徐々にうねりは抑えられてきそうですが、うねりは強いままで、ハード・クローズが続くでしょう。
また、東海では、一時的に西高東低の気圧配置となり、西寄りの風や波が強まる可能性があります。
(9月29日(火)午前6時予想天気図)
28日(月)の後半~29日(火)の前半にかけては、台風が東海~関東の南海上を通過していく可能性があるので、東日本では、さらに南~南西寄りのうねりは強まり、北東寄りの風も強まりそうなので、南向きの場所では抑えられつつもハードが続くでしょう。さらに、秋雨前線が刺激され、大雨となりそうです。
30日(水)には西日本や東日本では徐々に落ち着いてきそうですが、北日本では南~南西寄りのうねりが強まってくるでしょう。
(9月30日(水)午前6時予想天気図)
以上です。
ただし、台風の動きによって大きく予報が変わる可能性がありますので、今後の台風情報には十分に注意しつつ、常に最新情報をチェックするようにしましょう。
小川予報士
ニッポンチームやりました!/バルクヘッドマガジン
2015.09.21
9月20日、中国青島・ISAFセーリングワールドカップ最終日はメダルレースがおこなわれました。470級女子で吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセ)が金メダル、山口祥世/畑山絵里(ノエビア)が銀メダルを獲得。日本470女子が金銀を獲得する快挙を成し遂げました。(BHM 編集部)
初日1位からトップを保守。金メダルを獲得した吉田 愛/吉岡美帆。1月のワールドカップマイアミ大会(3位)以来のメダル獲得です。photo by Junichi Hirai
青島の風は最終日も微軽風です。470級女子は、オンデッキの風でスタートしました。2位の中国に2ポイントリードで逃げ切りを狙う吉田/吉岡 は、スタートラインに流れていた弱いパフをつかんで前に出ます。フリートリードしながら上マークを回航し、暫定2位の中国が崩しているのを見て、もう一方 のライバルになる暫定3位の中国をカバー。
その後も得点を意識してカバーをはずさずに落ち着いた走りを見せる吉田/吉岡は、最終のダウンウインドで中国を左海面に追い込み、ブローに乗って逆転に成功。ベテランらしい堅実なセオリー通りの走りを見せ、金メダルを獲得しました。
「今回は優勝を意識するのではなく、1レース1レースをしっかり走ることを目標にしていました。この大会に出場した目的は、苦手風域(微軽風)の克 服です。特に中国は軽風が速いので、よい練習になりました。この風で優勝できたことはチームの成果で自信につながりました。次のワールドカップでも表彰台 にあがれるようにがんばります」(吉田 愛)
「わたしたちの苦手な軽風でしたが、いつもよりも落ち着いてまわりを見られました。軽風のフリーが苦手でしたが、今回は抜ける場面が多くあり、少し自信にもなりました。わたしは初めての金メダル。うれしいです」(吉岡美帆)
また、4位でメダルレースに出場した山口祥世/畑山絵里は、最終ダウンウインドで3位の中国を抜き去り、さらに2位の中国が下位で低迷したために 総合2位にジャンプアップ。フィニッシュ後、「やったー!」と声がでるよろこびで、ワールドカップではじめての銀メダルを獲得しました。
「下マーク手前で最後の最後にパフが入ってそれで前に出ることができました。「ここを耐えれば行ける!」とふたりで話しながら集中して走らせました。初めて表彰台にあがれて、とてもうれしいです。次につなげるいい結果になりました」(山口祥世)
「最後のランニングは、緊張してトリムする手が震えていました。(レガッタを振り返って)初日にリコールしてから尻上がりの成績でした。でも、チームのコンディショはよかったし、自分たちの走りができたと思います」(畑山絵里)
日本470女子2チームが、ISAFセーリングワールドカップでメダル獲得するのは初めてのことです。いまや470級の世界では日本と同等以上、軽風域では世界でトップレベルにある中国に競り勝ったことは、彼女たちの自信につながったことでしょう。
次回のワールドカップは10月後半に開幕するアブダビ(UAE)最終戦です。この大会は各種目20艇だけが出場できる年間シリーズの決勝戦。この大舞台でも日本が表彰台にあがることを楽しみにしたいと思います。
風弱く静かに始まったメダルレース。スタートと同時のダブルタックで一段階風上のレーンでパフを捉えた吉田/吉岡がリードしました。photo by Junichi Hirai
本シリーズでは吉田/吉岡の相手艇と風を意識したポジショニングのうまさが際立ちました。photo by Junichi Hirai
2上マークを4位回航、最終レグまでに2艇抜いて2着でフィニッシュする山口祥世/畑山絵里。フィニッシュ直前、思わず笑みがこぼれまいた。photo by Junichi Hirai
表彰台に立つ日本2チーム。ワールドカップ青島大会で用意された賞金は、1位9000ユーロ(約120万円)、2位4000ユーロ(約54万円)、3位2000ユーロ(約270万円)。photo by Junichi Hirai
暫定3位でメダルレースに進んだ土居愛実は9位フィニッシュ。惜しくもメダル獲得を逃しました。photo by Junichi Hirai
470級男子の岡田圭樹/吉田雄悟はメダルレースで改心のトップフィニッシュで総合4位に。「レベルが高く、これなら大丈夫、という日本で走らせてる感覚 が通用しなかった。一度のミスが命取りになる。とても勉強になりました」(岡田)。「(岡田と乗って)行動のタイミングをもっと繊細にしないといけない。 「ここでジャイブ」というポイントは早くても遅くてもダメ。そのタイミングの範囲は、世界に出れば狭く短くシビアになっていくのだから」(吉田雄悟)。 photo by Junichi Hirai
ナクラ17級はシンガポールが勝利。リオ五輪の出場国枠を獲得しました。photo by Junichi Hirai
中国9艇vsイラン1艇のフィン級の戦いは中国が勝ち、五輪出場国枠を獲得しました。また、470級男子は中国、女子はシンガポールが五輪出場を決めました。photo by Junichi Hirai
ISAFセーリングワールドカップ青島大会 最終成績
ナクラ17級 参加10艇
1. SIN Justin Liu / Denise Lim 16.00p
2. CHN Zijin Wen / Rubei Yuan 34.00p
3. HKG Tat Choi Fung / Yu Ting Chan 45.00p
4. THA Damrongsak Vongtim / Nichapa Waiwai 59.00p
5. JPN 後藤浩紀/田畑和歌子 67.00p
470級男子 参加26艇
1. CHN Hao Lan / Chao Wang 35.00p
2. AUT David Bargehr / Lukas Mahr 36.00p
3. ESP Onan Barreiros / Juan Curbelo Cabrera 38.00p
4. JPN 岡田圭樹/吉田雄悟 50.00p
470級女子 参加16艇
1. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 22.00p
2. JPN 山口祥世/畑山絵里 31.00p
3. CHN Shasha Chen / Haiyan Gao 35.00p
レーザーラジアル級 参加28艇
1. CHN Dongshuang Zhang 25.00p
2. CAN Isabella-Anna Bertold 42.00p
3. CHN Min Gu 45.00p
4. 土居愛実 48.00p
15. JPN 蛭田香名子 93.00p
レーザー級 参加37艇
1. GBR Lorenzo Chiavarini 48.00p
2. CRO Tonci Stipanovic 67.00p
3. CYP Pavlos Kontides 75.00p
31. JPN 安田真之助 160.00p
◎ISAF SAILING WORLD CUP(成績、ニュース等)
http://www.sailing.org/worldcup/home.php
バルクヘッドマガジンより
http://bulkhead.jp/category/news/
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OCEANS WATCHER
小川和幸
気象予報士、オーシャンプロデューサー
出生地 東京都目黒区
居住地 神奈川県茅ケ崎市在住
WATER KIDS JAPAN代表
OCEANS MAGAZINE編集長
特定非営利活動法人EARTH WIND & WAVE CLUB理事長
OCEANSMAGAZINE facebookページhttps://www.facebook.com/pages/Oceansmagazine/1503862653179360
大学では体育会ヨット部に入部し、副将として部員をまとめるとともに、大会では学生選手権大会で優勝し、全日本選手権大会では総合6位入賞という結果をもたらす。
その後、卒業とともにウインドサーフィンの魅力に魅せられ、それ以来、20年以上続ける。また、趣味を仕事にと、マリンスポーツ雑誌の老舗マリン企画へ入社し、ウインドサーフィン専門雑誌であるHi-Windで8年間広告営業として働く。
また、Hi-Wind時代に気象予報士の資格を取得し、世界最大の気象会社ウェザーニューズ社を経て老舗波情報である波伝説(サーフレジェンド社)へ転職して、14年間、海専門の気象予報士として働く。その間には、ラジオやTVで海の気象情報を伝えながら、日本国内におけるWCTやWQS(プロサーフィン世界大会)、プロウインドサーフィン大会、遠泳では湘南オープンウォータースイミング大会などのオフィシャル気象予報士として、マリンスポーツにおける海専門の気象予報のプロとして活躍。
現在は、独立してWATER KIDS JAPANを設立し、海の気象情報アプリ「ISLANDS WATCH」を企画・運営中。
また、特定非営利活動法人「EARTH WIND & WAVE CLUB」も立ち上げ、地元茅ヶ崎や奄美大島にて、その日のコンディションに合わせてマリンスポーツを楽しみながら、子どもから大人までに海の素晴らしさや奥深さを伝えている。